質問1091:チャンスボールがあると飛びついてしまう衝動を抑制する方法は?

こんにちは。

今日久しぶりにテニスをしました。

前半は思うように身体が動かずダブルスの試合中でもボロボロで半泣きでしたが、気づけたことが1つあってとても良い経験になりました。

 

テニスゼロで良くおっしゃる「理想と現実のギャップ」が前半の練習・試合で良く当てはまりました。きっと私の理想ではフォームは豪快(しっかりテイクバック)かつ球速が速くなければならないという概念を持っていたのかもしれません。

後半のたまたまやらせていただいたシングルスの試合でそれに気づき、自分の球速は遅いと自覚できて調子が戻ってきた感じがしました。そのシングルスの試合では、いつも接戦だった方でしたが、余裕を持って勝つことができました。

やる頻度が少なくなってきて筋力が劣化したのが少しギャップを作った原因だったのかもしれません。

 

さて、近日私はダブルスの試合がありますが、簡単なボレーをミスしてしまうことが多々あります。原因は打つことに夢中になりボールを最後まで見ていないということだと思います(インパクトした瞬間までボールを見てたという記憶がないので)

どうしても目の前にチャンスボールがあると、飛びついてしまう衝動に身体が勝手に駆られてしまいます。

どうにか抑制する方法はないでしょうか。


回答
なるほど、自分の球速が遅いと自覚できて調子が戻ったというのは、興味深いですね。
多くの人は、「もっと速いボールが打てる自分」をイメージする一方、
そこまで至らない現実との間にあるギャップの狭間で、齟齬が生じているのかもしれません。

「球速が速くなければならない」というのは、
多くの人が潜在的に保有しているであろう思い込みで、
そのために無理をするなどし、
勝てるはずの試合に勝てなかったりするという背景も慮れます。

そこまで速くなくてもいいから、
自分が無理せず打てるスピードのボールまで球速を下げて相手に打ち返したら、
現実的に何が起こるか?

それを認識する経験が大切でしょう。
結果としておっしゃるような、
むしろ「余裕を持って勝つことができた」という、
新たな経験値がプラスされるかもしれません。

球速を下げたボールで勝てる経験を今まで一度もした試しがないから、
いつまで経ってもスピードボールを求めては自滅するサイクルから抜け出せない……。
そんな人も少なくないのではないでしょうか。


さてチャンスボールが目の前にあると飛びついてしまう衝動ですが、
昨日、別の方へのメール回答でお示し申し上げました「競争」に、
無自覚的になっているのかもしれません。

相手と競争する姿勢ですとどうしても、
その1発でポイントを、クローズさせたくなります。
一方「協力」の姿勢ですと、
もう1本つないでから決めにいく余裕が出てくるかもしれません。

また「チャンスボールは叩き込まなければならない」という思い込みも、あるかもしれません。
とはいえ、叩き込まなければならないからといって、力むのは状況にそぐいません。
決めにいくチャンスボールというのは、むしろスルッと脱力できた状態で生じるものです。

確かに、1発で決めるべきチャンスボールというのもありますが、
相手を追い込めているのですからもう1本、
無理せずつないでから決めにいっても遅くありません。
またそういった相手とやり取りするプレーを楽しむのが「協力」です。


ちなみに、ボールをインパクトする最後まで見ようとするのは危険。
見ようとすることに、意識的になるからです。
また、インパクトする最後だけを、ハッキリ見ようとしがちです。

そうではなくて、飛んで来るボールも、飛んで行くボールも、
均質的にご覧になってみてください。
ただし初めのうちは飛んで来るボールよりも、
飛んで行くボールの方が見にくい傾向ですので、
飛んで行くボールにより注意を向けるとよいかもしれません。

すると集中力が下がらない結果として、
飛んで来るボールも、自然と見えるようになってきます。

多くの人が、飛んで来るボールばかりを見ようとし、
それで打ち損じるとインパクトをしっかり見ようとし、
その結果として一方では飛んで行くボールを見るのがおろそかになり、
ラリー中の集中力を保てなくなっています。


それにしても無自覚的な競争姿勢というのは、
私たちの中にとても根深く巣くっているように感じます。

私も気を緩めるといつの間にか、
「負けてたまるか」「相手より勝りたい」という、
言葉にすらのぼらない潜在的欲望に駆られている心に気づく時があります。

目の前の、ボールや、仕事や、相手ではなく、
勝ち負けに気が逸れているのですから、
パフォーマンスが上がらないのは言うまでもありません。

家庭内で妻と、「協力」すれば家事のパフォーマンスは上がるはずですのに、
いつの間にか上下関係を定めたくなる「競争」になっていたりして(苦笑)。
すると今回のご相談内容に照らし合わせて申し上げるならば、
衝動的に「何か一言」言いたくなり、抑制しがたくなるのかもしれません。

まぁ最後のは蛇足ですが、
ライバルに勝ちたいのであれば勝ち負けに囚われずに目の前の対象に集中。
その結果として両者のレベルが上がる切磋琢磨の「協力」がなされます。

 

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