質問1353:ボールが浅くなる傾向にある

先生はじめまして。以前テキストを購入させていただき現在取り組んでいます。確かにタイミング合わせを邪念なく実行できているときは緊張も不安も考えることなくプレー出来てきたように感じます。
ただ自分の決定的な弱点として全般的に(特にフォアハンド)ボールが浅くなる傾向にあります。軌道が低めなのがまず影響しているとわかってはいるのですが、本能的にバックアウトを極端に嫌がっているのだろうなと自分自身感じています。結果毎回そこが相手のチャンスボールになってしまい攻められてしまうことでなかなか格上には勝てないでいます。
「もっと深いボールを!」「ネットの高いところを通して!」とよく一緒にテニスする人に指摘されますが、なかなか出来ないでいます。
先生でしたらどのように深いボールを打てるように指導されますか?よろしくお願いいたします。


回答
まずは、こちらの眠たくなる動画と記事をご参照いただきまして、
テニスはネットよりも高い所でボールを通した方が簡単。

ネットすれすれはリスキーであり、
仰せの通り、浅くなりやすい現実をご確認ください。

もちろん、低く打ってもスライス系なら、
ベースライン際までグングン伸びたり、
高く打っても真上に打ち上げればむしろ、浅くもなります。

そういった現実を、
先入観や思い込みを排除し、
ありのままに認識するのです。

というのも多くのプレーヤーは、
自分の打ったボールが「浅くなる」「アウトする」とは言いながら、
どのくらい浅くなったり、アウトしたりしているのか、
あるいはネット上のどのくらいの高さを、
自分の打ったボールが通っているのかを、
具体的に認識できていません。

ですから、まずは高さが、ネットすれすれか、
50センチ上か、1メートル上か、1メートル50センチ上か、
あるいはネット白帯より5センチ下か、30センチ下か、
および深さは、サービスラインより手前か、
サービスライン上か、
サービスラインとベースラインの間か、
ベースライン間際か、
ベースラインを5センチ越えたか、
ベースラインを50センチ越えたか、
ベースラインを1メートル越えたかなどを、
具体的に観察して認識するようにします。

そのためには、深さに応じた目安となる「的」を、
複数設置するのが有効です。

そうすれば、
自分が打ったボールがどれくらいの深さに着弾したかを、
認識しやすくなります。

まずは、結果は気にせず、ひたすら現状認識に努める。
深さをコントロールしようともせず、受け身で、
ただただ観察を続けます。

それが、深さをコントロールするスキルの「種まき」となる。
種まきで、こんな感じで打ったらこんなふうに飛ぶというデータが、
十分に蓄積されますと、
突如自転車に乗れ始めたかのような臨界点を迎え、一気に発芽します。

つまり、現状認識と自分の打つ感覚とがリンクして、
自然に深さをコントロールでき始めようになるのです。

「自然に」と申しました。
注意点を付け加えておきます。

この話の冒頭で、
テニスはボールを高く打った方が簡単と申しました。
そうするとほとんどのプレーヤーが、
高く打つことを「意識」するのですね。
つまり、能動的にコントロールしようとし出すのです。

しかし、高く打つことを「意識」すると、
ボールに「集中」できません。
このトレードオフの関係は、ご理解いただけていると思います。

ネット上のどのくらいの高さを通って、
コート上のどの深さに着弾したかの現状認識の「種まき」も、
おろそかになりがちです。

深く打つために、深く打つことを「意識」する。
高く打つために、高く打つことを「意識」する。
つい、能動的に働きかけてしまうのです。

すると、ボールに集中できなくなって
自然に深さをコントロールするスキルが、
いつまでたっても身に付かなくなるのです。

ただし、より高度なコントロール力を培うには、
練習では、意識する場合もあります。
例えば『あなたのテニスセンスを引き出す“ゼロ式”30メニュー』の「宣言練習」。

かいつまんでご説明するとラリー中に(あるいは球出しで)、
打つ前に「ストレート」「クロス」「逆クロス」を宣言してから打つため、
コースを意識します。

これを応用して深さのコントロールも、
「深め」「中間」「浅め」などと宣言してから打つ練習をすると、
あるいは、高さなら「高め」「中間」「低め」と宣言してから打つ練習をすると、
より高度なコントロール力を培えるでしょう。

ただし「意識」すると、ボールに対する「集中」は下がります。
ですから、練習で試しておくのです。
なるべく早い段階で宣言できるようになると、
打つタイミングでは、コースを意識せずに済むようになる。
そうすると、発芽したコントロール力が、「結実」します。

まとめます。
差し当たっては、現状認識で「種まき」をして、
自分が打った感覚と、それによる深さ・浅さの現実のマッチングを図る。

十分にデータが蓄積され、ある臨界点を迎えると、
突如自転車に乗れ始めるがごとく、一気に発芽します。

ですからこれは「自論」に過ぎませんけれども、
的を置かない練習なんて、身体をほぐす程度の効果しかなく、
何のための練習かと、思います(笑)。

逆に言えば的さえあれば、人はコントロール力を、
「ピンポイントの精度」で、無限に伸ばしていけるのですから。

 

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