質問1356:ボレーも「打ち上げる」の?

吉田様

「打ち上げる」イメージですが、スマッシュはいまいち時間がかかりそうです、でも、サーブにはすごく有効のようです。 ラケットがよりスムーズに振れるような感じがします。 体重が乗る、というか・・・。

スマッシュもさらに試してみようと思っています。

ストロークも、ベースライン付近だけでなく、相手の短いショットに対しても、打ち上げるイメージな大切かなと思うことが多々あります。

ボレーについてですが、ボレーも「打ち上げる」のでしょうか? 確かにネットから離れたところでは少し上を通そうとするのだと思いますが、ミドルボレー、ハイボレーなどは?あるいはアングルボレーなどは?・・・・ 私の場合は特にバックボレーが上から下にやってしまうことが多いので、バックボレーについて特に教えてください。

よろしくお願いいたします。

※※


回答
スマッシュは時間がかかりそうだとしたら、
※※さんにとってはスマッシュについての現実とイメージのズレが、
(少)ないのかもしれません。

サービスは、「スムーズに振れる」「体重が乗る」ようになったというのであれば、
そのズレが、今まではあったのでしょう。

そうです。
「スムーズに振りましょう」と指導されても、
振れるわけではありません。

ところが現実とイメージのズレが(少)なくなると、
「スムーズに振りましょう」とわざわざ言われなくても、
自然にノビノビと振れるように改まります。

現実とイメージのズレが(少)なくなると、
フォームを意識しなくてもフォームは自然と洗練されてくるというのは、
そういうプロセスです。


ボレーにつきまして、
フォアだから打ち上げる、
バックだから打ち下ろすというサイドの違いによる、
弾道やスイングイメージの差異はありません。

サイドの違いというよりも、
ネットからの距離と打点の高さによって、
打ち分けなければならない弾道イメージの差異があるのです。

分かりやすいように「打点目線」と「自分目線」とが一致する、
現実とイメージのズレが(少)ない高さのハイボレーを打つと想定して、
確認作業を進めて参りましょう。

※「打点目線」「自分目線」というのは、
テニススクールや技術解説書等ではあまり取り上げられませんけれども、
重要なワードなのでぜひ覚えておいてください。

添付ファイル@
「打点目線」と「自分目線」とを一致させた高さから見た、
ネット間際から臨む相手コートの風景。
court 1.JPG

ここからなら打ち下ろしても、
この高さの打点ならさほど問題なく相手コート内に収まりそうです。

添付ファイルA
少しポジションを下げて、
ネットとサービスラインの中間付近から相手コートを臨む「打点目線」の風景。
court 2.JPG

このポジションからだと、
一見するだけだと相手コートは広そうに見えるかもしれませんけれども、
直線的に打ち下ろす場合はネットの白帯とベースラインの間の、
狭い高さの範囲を通さなければ相手コートに収まりません
(空気抵抗と重力の影響は考えないものとする)。

添付ファイルB
そしてさらにポジションを下げて、
サービスライン上から相手コートを臨む「打点目線」の風景。
court 3.JPG

ネット白帯からベースラインの間はごく「わずか」で、
打ち下ろす場合は「隙間」を通すコントロールが求められそうです。

確かに、打ち下ろしても相手コートに収まるかもしれない。
ただしです。

例えばサービスライン上から打つBのボレーであれば、
相手は基本的にこちらの足元へ沈めてくるから、
おいしい浮いたチャンスボールでもない限り、
「自分目線」よりも低い打点で打たされるケースが多くなります。

そうするとボレーは打ち上げないことには(打ち下ろしてしまっては)、
物理的に相手コートに収まりません。
物理的に不可能なプレーをしようとするのが、上手くいかない原因です。

そして物理的に不可能なプレーをしてしまうのは、
現実とイメージとの間にズレがあるのが原因です。

確かにボレーは一般的にスライスが多用されますから、
その場合のスイング軌道は上から下をたどるでしょう。

だからといって上から下へ「打ち下ろす」のではなく、
スイング軌道は上から下ですが、
飛ばすボール軌道は下から上へ「打ち上げる」ケースが、
全部が全部ではありませんけれども、多くなると思います。

アングルボレーも同じ理由で、
ネットの間際の@から打てるなら、
足もとをえぐられるローボレーでない限り、
打ち下ろしても相手コートに収まるかもしれません。

しかしネットから離れるほど、
物理的に相手コートに収まりにくい「隙間」を通す、
リスクが高い返球になってしまいます。

「打点目線」と「自分目線」が一致するハイボレーでそうなのですから、
ミドルボレーやロ―ボレーだと、いわずもがな。

アングルボレーの打ち上げを感覚的に申せば、
「ふわっと落とす」感じになると思います。

そして仰せの通りストロークも、
相手の短いショット(浅め・低め)の場合は、
打ち上げる必要性が高まるはずですけれども(浅めでも・高めは別)、
その返球をミスしやすいのは「打点目線」と「自分目線」との間にズレがあり、
そのせいでポジションを上げた分上から下へ打ち下ろせそうに錯覚する、
現実とイメージのズレがあるからだと思われます。

自分のプレーでよく分からなければ、
他人のプレーを観察してご覧ください。
打ち下ろすせいでミスしているシーンが散見されるはずです。


ただしです。
ここまで申し上げてきた最後に付け加えますけれども、
だからといって打ち上げることを「意識」したらダメなのは、
もう大丈夫ですよね。

あくまでもご自身は、
「打ち上げよう」とか「打ち下ろそう」とか意識することなく、
ボールに集中して「ここだ!」と感じたタイミングで打つだけです。

では、意識しないのにどうすればショットは修正できるの?
そんなふうに思われるかもしれません。

イメージ作りにつきましては、
『あなたのテニスセンスを引き出す“ゼロ式”30メニュー』のうち、
「“ZERO式”メニュー001:コート図を描く」
「“ZERO式”メニュー004:打点の高さから見てみる」
「“ZERO式”メニュー007:コートをいろんな場所からジロジロ見る」
「“ZERO式”メニュー010:いろんなところからサーブを打つ」
「“ZERO式”メニュー014:ベースラインを狙って打つ」等を実践し、
事前に構築しておくのです。

あとは実際にプレーする段になったら、
ボールに集中して「ここだ!」のタイミングで打つだけです。

つまりイメージ作りとは、
実際のプレーと切り分けて行う必要がある、ということですね
(プレーしながらイメージができ上がるという場合もありますが)。

あるいはプレー中によく、
「(ボールの)黄色い弾道をイメージして打つ」などとも言われますけれども、
それは「イメージ」といいながら実際には「思考」に近く、
「ここだ!」と感じる力を弱める原因になってしまうのです。

私の言うイメージとはこちらでご説明している性質のもの。
http://www.tenniszero.jp/article/16166016.html

打ち上げるというと、
多くの人は打ち上げることを「意識」してしまいがちですので
(そうすると打球タイミングが外れて結局アウトやネットのミスをする)、
念のための補足説明をさせていただきました。

 

即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO トップページ
http://www.tenniszero.jp/

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